スカウティングにないプレイを行ってくる。

西武ドームの試合は上原（#37 LB)が予想した展開になった。試合はすかいらーくスカイラークスのリバースプレイを含むキックオフリターンタッチダウンで始まった。

シルバースター戦終了後、小杉駅に向かうバスで、すかいらーく「要注意！」、「油断できないねっ」とファンはつぶやいていた。

等々力球技場でシルバースター戦の勝利をねぎらうカートローズ（ヘッドコーチ）は「ガッ！、シーン、ショウー、タウン」。 終わった試合の歓びを断ち切るように短く締めた。

シーソゲームの展開は第四クオータ残り２分１９秒、スカイラークスのタッチダウンで28-27。ここでスカイラークスは２ポイントコンバージョンにトライ。

昨年まで、フロンティアーズファンは同様のシーンではかなり「焦った」ものである。

選手の動揺を敏感に感じ、相手チームがいっきに勝ちに行く、ファンは何度も涙したものだった。

西武ドームのこの場面でスカイラークスが、シルバースターやオンワードと同じようにフロンティアーズに振る舞うには、あまりにも経験が少なかった。

今シーズン、前述チームを押さえ込み、厚く堅い守りの我がディフェンスチームには、スカイラークスのこの企みは通用しなかった。

試合終了前49秒、木之下(#19 QB)のニ度めのニーダウンでゲームは幕を閉じた。

接戦を押さえ込んだディフェンスチーム、この日２タッチダウン、２１５ヤード（ラン191ヤード、パス24ヤード）を獲得した森本(#20 RB)を含む、オフェンスチームの活躍をファンは冷静に受け止めた。

当たり前のように...。 フロンティーアズは最終戦を待たず、Ｘリーグになって始めての地区優勝を決めた。

夢にまた一歩踏み込んだ。 臥薪嘗胆 。

（たかばきんぞう 28th oct '00）